令和5年度(第14回)電気学会九州支部高専研究講演会

3/2(土)に鹿児島高専にて開催された令和5年度(第14回)電気学会九州支部高専研究講演会にて,エネルギーコースから7件の発表を行ってきました。

以下,参加学生とタイトルの一覧です。

〇ゼブラフィッシュ受精卵を対象とした矩形波電気パルスを用いた物質導入のための基礎実験

  専攻科1年 片多 拓海

〇マルチパルス EP装置の改良 -半導体素子を用いた極短高電圧パルス発生装置用信号処理部の高速化と高機能化について

   専攻科1年  德永 篤朗

〇LSI設計者教育のための基板熱伝導測定

   専攻科1年  伊東 舜

〇 入力トランスコンダクタンスを調整できる微小位相差計測回路の検討

   専攻科1年  佐々木 優希

〇並列巻線を用いた高周波トランスの銅損解析手法の提案

   本科5年  草野 慶三郎

〇尿量計測器に用いる非接触給電装置の開発

   本科5年  小栁 希優人

〇DXを応用した重機械操作・制御の高度化に関する研究

   本科5年  谷口 魁斗, 峯 将也(共著)

本講演会は九州の電気系の高専生(専攻科生含む)の卒業研究を対象に開催されており,九州の各高専から様々な電気系分野の発表が行われました。有明高専のエネルギーコースからは主に専攻科1年生と5年生が参加しました。専攻科一年生は卒研の折り返しとして,5年生は一年間の集大成を見せる場として,よい経験ができたのではないかと思います。学外の方々に向けて発表するのは初めての学生も多かったですが,緊張しつつもしっかり発表をやり遂げてくれたと思います!

鹿児島高専に到着!気温は低かったですが良い天気でした
受付前玄関で記念撮影をしました
待機中の5年生たち
専攻科生の発表です!

表面技術協会 高機能トライボ表面プロセス部会 第19回例会

鷹林です。

 事後報告になりますが、11/16(水)に、「表面技術協会 高機能トライボ表面プロセス部会」と「日本トライボロジー学会 機能性コーティングの最適設計技術研究会」が共催する表面技術協会 高機能トライボ表面プロセス部会 第19回例会という会合で講演してきました。発表タイトルは、「DLCをちょっと深く考える」としました。

発表直前です。

 DLC (Diamond-like Carbon, ダイヤモンドライクカーボン)は、炭素材料の一種です。平滑性、低摩擦性、化学不活性などの優れた特長から、金型、ハードディスク、カミソリの刃、ドリルなどの表面コーティングに使われています。洗面所間の湯水混合栓にも使われてます。ペットボトル飲料の酸化を防ぐために、ボトル内側へのコーティングも実用化が検討されています。最近では炭素という生体構成元素と同じであるという点から生体親和性が期待されて、血管拡張ステントや歯科インプラントへの表面コーティングへの応用も期待されています。しかしながら、その化学構造と諸物性の関係は未だ明らかではありません。

 鷹林研究室では、そんなDLCを独自のプラズマCVD法で作製し、その化学構造解析や物性解析を行い、そして電子デバイス応用を目指しています。今回はテーマの一つ、ラマン分光法による化学構造解析について講演しました。

 もし興味がございましたら、ご連絡いただけましたら幸いです。

研究室紹介です。

退職の挨拶

みなさま,ご無沙汰しております。池之上です。

私事で恐縮ですが,今年度いっぱいで有明高専を退職することになりました。大学院修士課程を修了後,有明高専に着任し,今年度で20年目となりました。これまで多くの教職員の方々にご指導いただき,そして,多くの学生に支えられて,教員として少しは成長することができたのではないかと思っております。ありがとうございました。

4月からは工学分野から少し離れて,データサイエンス関係の教育を行う予定です。落ち着きましたらまたこちらでご報告させていただきたいと思います。

それでは,みなさんの今後の活躍を期待しております。

令和4年3月29日

「公益財団法人クリタ水・環境科学振興財団」から研究助成を頂くことになりました!

池之上です。久しぶりの投稿となります。皆様,いかがお過ごしでしょうか。

さて,タイトルの通り,公益財団法人クリタ水・環境科学振興財団の2021年度国内研究助成に採択していただきました。

テーマ名:細菌叢-生物叢の関連解析による新規河川環境評価:正準相関分析を用いたキーストーン種同定アルゴリズム
※本研究は,CLコース内田准教授との共同研究です。CL学生(含,卒業生)にも協力していただいてます。いつもご協力ありがとうございます。

ICTや計測技術の飛躍的発展に伴い,現代はデータの時代となり,多様で膨大なデータが日々生成・蓄積されています。これらのデータを分析し,効果的に活用できれば,新たな価値の創出に繋がると期待されており,データ分析・利活用の方法論である「データサイエンス」の重要性が認識されるようになってきました(「データサイエンティスト」が社会の様々な分野で求められています!)。

私の専門分野は「制御工学」「システム同定(統計的モデリング法)」という分野ですが,これらはデータに関連した数理分野であり,データサイエンスとの親和性が非常に高い分野です。
※池之上研究室では,データサイエンスに関連した分野(データ分析・機械学習・深層学習・人工知能)の研究も行ってます。

今回採択して頂いた研究課題は,私の専門分野に関係ないように見えますが,実は「データ分析」に関する研究です。河川の環境DNA分析による細菌叢と生物叢の挙動データを用いて,各叢に影響を及ぼすキーストーン種を同定するアルゴリズムを開発し,その結果を新たな河川環境評価に繋げ,水環境保全への貢献を目指すチャレンジングな研究です。

「データ(=細菌叢と生物叢の挙動データ)」「分析・活用(=各叢に影響を及ぼすキーストン種を同定)」して,「新たな価値を創出(=新規河川評価法の創出・水環境保全への貢献)」する。
まさに,「データサイエンス」の研究ですね!

財団関係の皆様に感謝申し上げます。