退職の挨拶

みなさま,ご無沙汰しております。池之上です。

私事で恐縮ですが,今年度いっぱいで有明高専を退職することになりました。大学院修士課程を修了後,有明高専に着任し,今年度で20年目となりました。これまで多くの教職員の方々にご指導いただき,そして,多くの学生に支えられて,教員として少しは成長することができたのではないかと思っております。ありがとうございました。

4月からは工学分野から少し離れて,データサイエンス関係の教育を行う予定です。落ち着きましたらまたこちらでご報告させていただきたいと思います。

それでは,みなさんの今後の活躍を期待しております。

令和4年3月29日

令和3年度 有明高専 卒業式・専攻科修了式

 3月18日(金)に令和3年度の卒業式・修了式が行われ,エネルギーコースからは39名の本科生と5名の専攻科生が晴れの日を迎えました。昨年に引き続き,新型コロナウイルスの影響を受け,式場は教職員と修了生・卒業生のみが入場し,保護者の皆様には別室にお集まりいただき,リモートで式の様子を配信する形で実施されました。卒業式・修了式の終了後は,修己館の1Fにて専攻科壮行会およびコースの会を時間短縮で開催しました。専攻科壮行会・コースの会では卒業生・修了生への卒業証書・修了証書の授与,各種表彰が行われました。卒業生からはコースへ記念品として自動消毒液噴霧器4台が贈られました。

 昨今は新型コロナウイルスの感染拡大,自然災害など不安なニュースが続く世の中となっています。皆さんならば,有明高専での経験を生かし,こうった状況を乗り切っていって行けると信じています。みなさんそれぞれの道での活躍を期待しています!

執筆出版しました

 鷹林です。

 この度、分担著書として、技術情報協会より「ラマン分光スペクトルデータ解析事例集」を出版しました。第8章第3節「ラマン分光法によるダイヤモンドライクカーボンの化学構造解析」を執筆しました。

 私の研究では、ダイヤモンドライクカーボン(DLC)という非晶質(アモルファス)炭素材料の成膜・化学構造解析・デバイス応用を行っています。DLCは、皆さんの身近で使われています。低摩擦製を活かした固体潤滑剤として、ハードディスクや金型への表面コーティングが有名です。近年では炭素質からの生体親和性を活かして、血管拡張ステントや歯科インプラントなどの生体内医療材料への表面コーティングが期待されています。

 本書は、一連の研究の中の化学構造解析に該当します。化学なので、エネルギーコースの人達にはちょっと馴染みが薄いかもしれませんが、電気を使って材料創製をしています。

 DLCの成膜は、プラズマを用いたプラズマCVDで行っています。プラズマは、放電を起こして生成させます。これは5年生と専攻科で学ぶので、縁がない人が多いと思います。しかしプラズマは強電分野だけでなく、トランジスタや集積回路を製造する弱電半導体プロセスには欠かせないものです。

 なお本研究に関しては、ちょっと遡りますが、昨年11月に「公益財団法人吉田学術教育振興会」より、研究助成を受けました。有明高専としては、平成17 (2005)年度の現情報システムコース 原 武嗣先生以来16年振りの助成となります。

贈呈式の写真です。前列右端が鷹林です。

以上、ご興味ございましたら幸いです。

電気学会 高専研究講演会

令和3年度(第12回)電気学会九州支部 高専研究講演会にて、専攻科1年生の4名が発表しました。

先日の中間発表会のときよりもわかりやすく、異分野の人でも理解しやすい発表となっていました。今回はオンライン開催でしたが、学生は慣れた様子で緊張せずに説明できていました。

残り1年間でさらに研究が進むことを期待しています。